睡眠のあいだに生きてる

ながい寝言です

普通の発達障害

さてもさても。

実はずいぶん放置しているけども、以前に別のとこでブログを書いていた事がある。

子たちの成長や、自分の日々の記録として書いていたんだけども、子たちが成長して自分の視点が、子たち自身の気持ちについていけてないなーと感じて休止状態になってる。

 

それが久しぶりにこうしてここで書いてみようと思たのは、Twitterで子たちの小さい頃の事を思い出して呟いたりしていると、RTされる人たちに小さいお子の保護者さんが多く感じたから。

不安なんだろな、不安だよね、不安だったよ。

そういう気持ちを思い出して、『広汎性発達障害』『高機能自閉症』『発達遅滞』と言われたうちの子たちが、それから十ン年経って、どんな感じになったか、ちょっとお知らせしとこうと思った。

 

なないおさんが呼びかけてくれた↓

【募集!】4月2日の世界自閉症啓発デーに向けて啓発記事をコラボしませんか?

という企画に乗っかってw

 

 

今うちには発達障害として、定期的に児童心療科に相談に通院している子が2人いる。

どちらも2年以上くらい置いて発達テストを受けて、進級や進学時に学校へ相談する時の材料にしている。

総合した数値は低い時で65くらい。高くて80そこそこ。

2人まとめて書いてしまってるけど、タイプも違うし凸凹具合も違う。だのに、どうして2人まとめて書くのか?というと、ここで細かくそれぞれの違いを書いても意味がないと思うから。

その違いは、あなたと私が違うくらい違うから。

 

同じ両親から生まれ、同じ血液型で、同性で、同じ頃に発達に疑いを持たれて、同じ病院で、同じように発達障害と言われたけど、タイプも性格も違う。

なので、いわゆる発達テストの数値を書いてみた。

おそらく『1年半から8ヵ月くらいの遅れがあります』と言われるあたりかな。

 

初めて発達テストを受けて、そう言われて、驚いて、悲観して、不安になって。

その気持ちは今もあんまり変わってないけど、子たちは成長して、変わったw

 

発達障害』と聞くと、まず発達に障害があるのだからそこで終わってるイメージを持つ人がいるようだけども、それは違う。

たとえば、陸上のレースで言うと、普通はただの200m走なのに、発達障害の子にはその200mの間にハードル(障害)が置かれていると思ってもらえば良いと思う。

当たり前だけど、ハードルのある方がスピードは遅くなる。そういうレース。

けど、遅くても進む(成長する)。

わたしが不安がってる間も、子たちは走ってたし、その分成長している。

気がついたら思いもよらないあたりまで進んでて、ものすごくビックリする事も多い。

 

 

そうして、発達障害なうちの子たちは今どうなっているか。

上の子は普通高校の一応進学コースのクラスで、毎日部活がキツいとぼやきながら通学している高校生になった。友人関係はあまり教えてくれないけど、一応LINEをして、いっしょにテスト対策したりする友人がいる。

小中学校時代は周囲も子どもだったし、ある意味いろいろな子が居たからしんどかったらしい。高校になると受験という制度のおかげで、近似値の子が集まるせいか、今が一番楽しいと言っている。

特性からだろうなあ、と思う失敗はもちろん多くあるし、そのたびに私はヤキモキしたり、不安でオロオロするけど、小さい頃のように予想して動く事はほとんど出来なくなっているし、その都度考えて対処するしかない。

…そう開き直ると、ちょっと気持ちが楽になることも確か(苦笑)

療育は就学前まで、その後特別なフォローはほぼなし。まだ学校にそういう態勢もなかったし、大人しいタイプで問題が見えなかったので放っておかれたというのが正しい。塾なども通わず。趣味の習い事のみ。

 

下の子は春から中学生。

友だち?というか、年下の子たちから誘われて遊びに出て行く毎日。なぜか小1〜小5に好かれてる様子。

中学校に行くのが楽しみ!と言ってるけど、頑張らないとと思うあまりか最近はよく腹痛を訴えてくる。でも、学校は滅多に休まないくらい体は丈夫。

勉強は正直「松竹梅でいうと竹の下」って感じ。塾には通っていない。こちらも趣味の習い事のみ。特性はあまり目立たないけど、困り感はいつもひっそりある。

ただ、上の子の時とは違って、この人の時には通級態勢がしっかり整ったので、3年間週1回利用させていただいたせいか、自分の困っている時にはどうすればいいのか?という事が解っているようす。 そのため、上の子よりは安心して見ていられる。

 

ところで、よく言われるのだけど。

うちの子発達障害なんだよね—と言うと

「でも、すごく絵が上手いとか!数学がバリバリ出来るとか!そういう才能があるんでしょ?そういうのをだいじにして開花させてあげれば!」

と言う人がいるんだけども。

 

そういう才能があるのは定型発達のお子さんも、ですよね。

発達障害だからって特別な才能もあるわけじゃなくて、その辺も普通。特別な何かはありません(笑)。

 

「じゃあ何で、どこが障害なの!」

 

と言われるかもしれないけど、だから、それくらい解りにくい程度の発達障害もあるんです。

1歳半〜3歳の発達検診で引っかかって、発達テストでそういう数値が出ていて、そうして過ごしてる子たちがいます。

人に見えにくい、自分だけのハードルを頑張ってこなしている子たちがいます。

もしかしたら、あなたもそうかもしれないし、わたしもそうかもしれない。

そういう人で案外世の中はあふれています。たぶん。

 

 

 

私は、自閉症啓発デーは『自閉症の人たち』を分けて理解する日じゃなく、自分たちの隣の、自分の中の自閉症を知る日であればいいなあと思う。

見えないハードルよりも見えるハードルの方が楽だしね。